2020年12月10日(木) 自然災害時避難訓練を行いました。
災害対策マニュアル(平成29年2月1日)の第2章の4「施設外の集合場所への避難誘導」に基づき、災害により現施設が倒壊の恐れがある時を想定し、その際、利用者の方々を指定避難所まで安全に避難させるためのルートを確認することにより、いざという時の備えとすることを目的としています。
当施設は小高い丘の上に建っているため、指定避難所まで誘導するには「坂」を避けては通れません。過日ご報告しました、防災セットを担ぎ、折り畳み式リヤカーを引き、車いすを押して誘導する場合に「危険個所は何か所くらいあるのか」「車いすを誘導する際に障害になるものはないか」「万が一、谷に向かって前向きに車いすを押してしまったら・・・」など、想定されるリスクを確認しながら歩を進めました。
実際に歩いてみると、
① 路側帯の幅が狭く、白線から車いすがはみ出てしまう
② 側溝があり、車いす、リヤカーの脱輪の恐れがある
③ 坂を上ってくる乗用車は加速がついており、坂を下りてくる我々を発見したドライバーへの負担が大きい
④ 長い急な下り坂があり、前向きでは危険なため、後ろ向きで車いすを誘導するが、
介助者が転倒すると大事故につながりかねない ➝ 車いすに体を固定するベルトも必要だろう
⑤ スライドボード等の板を避難道具として準備しておいた方がよいだろう
➝ 道路に深い亀裂ができていたり段差があった場合、車いすが走行できるように橋・スロープの役割をさせる
➝ 介護者が負傷している場合や不慣れな方でも、移乗介助をスムーズに行うことができる
⑥ 自立歩行ができる利用者さんでも、歩いて避難所まで行くことは難しい
などなど、いくつもの課題が見えてきました。
地図を広げて会議室で構想を練っているだけでは分からないことが、実際に訓練をすることで身をもって確認することができ、有意義な訓練となりました。
見つかった課題を検討し、更に万全を期したいと思います。